エアコン室内機の落下事故を防ぐために知っておくべきこと

エアコンの室内機が突然落下してしまう事故は、予想以上に深刻なトラブルを引き起こします。落下によるケガや物の破損だけでなく、工事業者にとっては信頼を損なう結果となりかねません。今回は、エアコンの室内機が落下する原因や具体的な対策について詳しく解説します。

施工不備
もっとも多い原因の一つが施工時のミスです。エアコンの室内機は重さがあり、しっかりと固定されていないと時間が経つにつれてその重さに耐えきれずに落下することがあります。特に、施工時に以下のような問題が発生することがあります：

石膏ボードへの直付け：壁が石膏ボードの場合、その裏に木製の柱があることを確認せずに取り付けると、石膏ボードの強度では室内機の重さに耐えられないため、ビスごと落下するリスクが高まります

柱などの躯体にビスで固定していない：年々、室内機は重量化しておりボードアンカーのみでは落下する可能性があります。ボードアンカーそのものは耐荷重をクリアしていても、石膏ボードが耐えられず落下する事故が多発しています。

GLボンドに固定する：GLボンドはビスが効きます。しかしＧＬボンドそのものは張り付いているだけなので、エアコン室内機の様な重量物が長期間固定されている状態になると少しづつ剥がれていき、ＧＬボンドと石膏ボードごと落下します。

壁材の劣化
エアコンを取り付けた壁材自体が劣化している場合、エアコンの重さに耐えられなくなり、壁ごと崩れてしまうことがあります。何度も同じ場所にエアコンを取付けた形跡があり、穴だらけの石膏ボードや築年数の古い建物や雨漏りが原因で壁が腐食しているケースでは、エアコン室内機が落下する可能性が高くなります。
但し、躯体に固定しておけば落下することはありません。

壁材と構造の確認 エアコンを取り付ける前に、必ず壁材とその背後の構造を確認する必要があります。壁が石膏ボードの場合は、その背後にある木製柱やコンクリートなどのしっかりとした支持体に固定することが重要です。また、センサーを使って壁の内部構造を確認し、強固な部分に取り付けることが求められます​。

エアコンのメーカーが提供する取付マニュアルに従って施工を行うことが重要です。メーカーの指示に従うことで、エアコンのサイズや重さに応じた最適な取り付け方法が確立されているため、施工ミスを減らすことができます。
また、取付マニュアル通りの施工が困難な場合は、必ず工事の責任者に連絡し指示を仰ぐようにしましょう。

必要に応じて、壁材自体を補強することも考慮すべきです。壁に躯体が一切ない現場もあります。そのような場合は無理して工事を行わず、取付ヶ所に補強を入れることも方法の一つです。
当然、お客様に費用が発生してしまいますが、無理矢理工事を行いトラブルが発生するよりは安全です。
目先の利益の為に、無理な工事を行うと自分自身の首を絞めることになります。

エアコンの室内機の落下事故は、施工時の不備よって引き起こされます。しかし、適切な取り付け方法や部材の選定を行うことで、これらの事故は未然に防ぐことが可能です。

特にエアコン業者さんは、施工の際に慎重な確認作業を行い、メーカーの指示または、各取引先の指示に従った適切な取り付けを行うことが重要です。お客様の安全を第一に考え、しっかりとした施工を心掛けることで、エアコン工事の信頼性を高めることができるでしょう。

安全で安心なエアコンの使用環境を提供するために、エアコン業者としてもお客様としても、常に最善の対策を講じることが求められています。
今一度、エアコン落下事故は施工時の過失により発生しています。施工ルールを遵守していない以上、仮に裁判になった場合ほぼ100％エアコン業者さんが勝つことは無いでしょう。
近年はトラブルが起きると大事になる傾向があります。
お客様を守る為にも、自分自身を守る為にも定められた工事方法を遵守しましょう。

弊社は平成１４年１月にエアコン工事会社として創業致しました。
社名の由来は、電気（Electricity）信頼（Trust）のELEとSTからELEST（エレスト）と名付けました。
職人不足が叫ばれる現代ですが、AIがどれだけ進化しようと、どのような時代になろうとエアコン工事を始めとした電気工事は必要で重要な仕事だと思います。
目まぐるしい速さで変化していく社会情勢や経済情勢の中で、求められている物事を、様々な視点で捉えながら歩み続けております。
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